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デザイン探検家の記録

北アルプス 表銀座 雲上のトレイルランニング

7月17日から19日まで、北アルプス表銀座にトレランに行ってきた。

梅雨が明け初日、16日の夜に新宿から夜行バスに乗って上高地へ。
今回のルートは上高地から徳沢、蝶が岳へ登り尾根づたいに
常念岳大天井岳、燕岳、最後は中房温泉へ下山。
荷物は超軽装、15Lトレランバックに3Lハイドレーション、カッパと非常食のみ。
小屋泊まりの計画で軽快山行というプラン。

初日は朝6時前に上高地について、軽く朝食をとりレッツゴー。
まずは徳沢経由で蝶が岳を目指す。

徳沢から樹林帯を登りはじめる。
ここで登山者の多くが槍が岳や涸沢方面に向かい、
蝶が岳方面への登山者はぐっと減る。
静かな山行になる。

樹林帯を登りきると蝶が岳の山荘が見える。
2009年のゴールデンウィークにはまだまだ雪山だった。
雷鳥も冬毛だったけど、すっかり夏山になっていた。
標高2700Mの5月と7月の差は大げさに言うと冬と夏くらいの差がある。

蝶が岳の小屋で昼食。今回は荷物を減らすため外食もフル活用。

食事を終えて常念岳方面へ尾根歩き。
ここからは気持ちのよいトレイルが続く。しかし途中から雨が。
雷が鳴る中、尾根を進む。


雨で途中停滞し、夕方近くに常念岳頂上。


雨は嫌な事ばかりではない。
常念岳山頂ではブロッケン現象が見られた。
自分の影に後光が射し、まるで大日如来にでもなった気分。


雨に打たれて、体力を消耗したせいか頂上でゆっくり。
前日のバスでほとんど眠れなかったせいか、うとうとしてお昼寝。


5時頃に常念小屋到着。


さすがに夏はじめの三連休は人がたくさん。
最近は山ガールブームもあり、若い女性のパーティーも良く見かける。

空と雲のきれいなこと。


翌日は初日とは違い、のんびり山行。
時々走って時々写真を撮って。
昨日の雨が空をきれいに洗ってくれた。
澄み切った空気、まぶしい夏の太陽と空。



尾根から見えた涸沢カールはまだまだ雪。



トレイルにも時々雪は残る。
トレランシューズなので慎重に横切る。



コマクサも花を咲かせる


お昼頃に大天井の山荘に到着。

カレーとナンのランチ。これはとっても美味しく、レベルがかなり高い。


気持ちのよい雲上のトレイルが続く。

なだらかな尾根はトレランにぴったり。
膝への負担も無いし、景色は刻々とかわっていって飽きないし。
風も心地よく、空に向かって走っているよう。


北アルプスの女王といわれる燕岳。
気品に満ちて美しい。
石と砂と緑のバランスがどこを見ても美しい。
庭園の中にいるような気分。


夜の燕山荘の写真

ここは大きな山小屋で何百人という人が泊まれるそう。



翌朝、4時頃一番のりで燕岳山頂に行く。
じっくり空が明るくなって行くのを待つ。


刻一刻と変わっていく空の色、日の明るさ。
シンプルで美しいものだけに包まれるいる幸せ。
自分の日常もこうであれば良いのに。



燕山荘を後にし、一気に中房温泉へ駆け下りた。
山で疲れた身体を温泉に入って癒し、かき氷を一杯食べた。


海の日だったけど、山も最高だった。
テント等を持たない軽装登山は少し不安だったけど、
身軽なぶん、山を眺めたり写真を撮ったりする余裕ができる。
でも山では大きな荷物を持つ登山者が少し羨ましくも思えた。
どちらが良いかではなく、どんな山旅を指向するか。
その時々で選べるのも楽しい。


ちょっとお金はかかるけど、
山小屋などをフル活用する軽快トレラン山行は、
山を満喫するための一つの可能性だと思った。