パートナーは以前に大菩薩嶺にも一緒にいった、わとそんさんこと藤本さん。
藤本さんは沖縄自転車旅の著書「沖縄人力紀行―徒歩以上クルマ未満の速度で日本を視る 」
- 作者: 藤本亘
- 出版社/メーカー: 彩図社
- 発売日: 2006/06/28
- メディア: 単行本
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大学時代はワンダーフォーゲル部だったこともあり、山の経験が豊富で、雪山登山者の私は単独山行は控えたいところなので、隊長を誘って硫黄岳を目指した。
わとそんさん
今回は初歩のトレーニングという事もあり、比較的易しいと言われる硫黄岳をメインの目標に設定した。28日の早朝にスーパーあずさで新宿を出発し、美濃戸口から赤岳鉱泉まで登りテント泊。
赤岳鉱泉ではアイスクライミングの大会が行われていた。
初めてアイゼンを履き、凍った斜面をざくざくと蹴り込んでいくのは、なんとも頼もしく心強い足取りで一歩一歩が心地よかった。ゆったりした山行だったため、翌朝は8時半ごろ出
発し、硫黄岳を目指した。森のふかふかした雪、山頂付近の凍った岩場など、バラエ
ティに富んだ自然を満喫し山頂へ。あいにくの天気で景色はあまりよく見えなかった
が、一瞬の雲の切れ間から近くは赤岳、遠くは北アルプスまで望むことができた。
山頂から赤岳方面を望む。
二日目は東天狗近くにテント泊。
テント場風景。朝7時頃の計測では−18.6度くらいまで冷え込んでいた。
翌朝はよく冷え込んで気温は−19度近くまで。
バリバリに凍ったシュラフから這い出して外に出ると、良く晴れてきらきら輝くような朝の空気が体内に取り込まれていく。東天狗を目指したが、途中風が強く予定変更。
一気に1200メートル近く標高を下げ稲子湯に向かった。
雪山と温泉は何と愛称の良い事か。一緒に歩いた仲間との温泉は尚良い。二日ぶりの湯が骨に
沁みた。
初体験の雪山登山の中で、風の強さや寒さに自分の置かれた環境の厳しさを感じ、そ
こを一歩ずつ楽しみながら進んでいった。普段は都会の中だけで暮らしている自分だ
が、こうした経験を通じて生きていけるエリアの広がりを感じられる。それはちっぽ
けだが大切な開放感だと思う。