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デザイン探検家の記録

映画 僕らのカヌーができるまで

現在、ポレポレ東中野にて上映中の「僕らのカヌーができるまで」
http://bokuranocanoe.org/


探検家で医師、そして武蔵野美術大学の教授である関野吉晴氏の活動のドキュメンタリー映画
関野さんはグレートジャーニーという、人類の起源をたどる旅を行ってきた人。


今回は日本人のルーツを旅しています。
インドネシアから日本に向けて、黒潮にのって航海するプロジェクト。
その船をみんなで作りました。

この企画にわたしも関わらせてもらっていた関係で、
この度銀幕デビューをいたしました。

うれしはずかし、スクリーンの自分ですが、
映画の内容はよくできていて生き生きした学生たちが描かれています。


モノのできる行程と学生達の気付きが丁寧に描かれていました。


モノ作りに関係のない職業の方にも見ていただきたいですが、
ベテランのモノ作りに携わる人々にも見ていただきたい作品です。
きっと新鮮な驚きと感動がまっているはずです。

飛騨高山 平湯温泉雪山トレッキング

先週4/14から4/18まで(水曜から日曜)出張で飛騨高山に行ってきた。
金曜日までは業務で土日はせっかくなので個人行動にした。
仕事で出張なのに
80リットルのザック背負って、ピッケル、アイゼン、テント、シュラフとフル装備で挑む。


飛騨は高山祭りで多くの外国人観光客がいた。
乗った電車の乗客7割以上が欧米人で意外だった。

週末は平湯野営場に。
金曜の夜は驚いたことに30センチ以上の積雪

翌日はシーズンオフの平湯スキー場を登った。
尾根を登ろうかと思っていたが、予想外の積雪と気温の上昇、
単独と言うこともあり1850m付近までにした。


途中、新雪に熊の足跡も発見。
春で起きだした熊もびっくりしたことだろう。


新雪を登るのは、疲れるけど新鮮な気持ちになれる。
まして春のこの時期なのでなおさら。
歩いてきた足跡が達成感をダイレクトに刺激。


途中から青空で気持ちの良いトレッキング、週末の良い運動になった。

ふかふかの雪を駆け足で下山。
膝への負担がほとんど無い。

途中下の凍った雪の層で滑ったりしたけど、
それも楽しいもの。


下山したら、ひらゆの森温泉でゆっくり入浴。
雪山を望みながら、露天風呂は最高。
春の新雪は思いのほか楽しかった。

祝!勤務五年の勲章受賞


本日2010年4月1日、勲章を受章しました。
その名も「勤五桜勲章」です。


五年を勤め上げた人に送られる勲章で、中央にはピンクサファイアと5の文字。
花びらの数が五枚。
そして春の名誉ということで桜をかたどったものです。


ひとえに皆様のおかげです。
この勲章を胸に
工業デザイナーとして更なる貢献をしていきたいと思っている所存です。
今後ともご指導の程、よろしくお願い致します。

金沢行きの特急列車「能登」2010年3月13日で運行終了

日本海側からの北アルプスへの玄関口である富山。
首都圏から剣岳立山などへのアクセスとして特急列車「能登」を使っていた。
昨年は夜行で早朝着、一昨年は深夜に到着して富山駅で野宿だった。



大きなボンネット、愛嬌のある色、古く重そうな車体、とても愛着がわき乗る人に親近感をわかせる。
旅への期待を胸に車両に乗り込むあのわくわく感。
犬の長い鼻先を思わせるボンネット。力強い車両の量感。
今見ると無骨で、野暮ったいけどそこがかわいい。
古きよき日本の成長時代の象徴だったような列車。
エアコンが効きすぎていたり、決して快適とも思えなかったけど、でも愛おしい。



これまで車両が運行終了になるといって、さして特別な思いも無かった。
今回は若干寂しい気がする。



夏の都会の喧騒を離れ、日本海の潮風に当たり、涼しい北アルプスの高嶺を目指す。
あそこに連れて行ってくれるのが「特急能登」だった。



旅情が一つ効率化の波に消されていく。
寂しいが他の策は思い浮かばない。
多くのファンがいただろう。

能登」力強い走りと思い出をありがとう

【映画】 恋するベーカリー


メリル・ストリープ主演映画の「恋するベーカリー
プラダを着た悪魔」ではエレガントでクールなファッション誌編集長を演じた彼女。


今回はベーカリーを経営する女性実業家。
10年前に離婚したが、ベーカリーの経営も順調で、友人との触れ合い、
3人の子どもを育てなどシングル生活を満喫していた。
子どもの大学の卒業式のために行った、
ニューヨークのホテルのバーで元夫と再会し盛り上がって・・・


中年の男女の心の葛藤や揺れ動きを描き、
親としての立場と個人としての恋愛感情など、
決して綺麗ごとではない心情がつづられている。


それにもかかわらず観終わったあと、なんとも清々しい気持ちになるのは
成功も失敗も含め様々な経験をしてきた男女の、人生を前向きに幸せに進みたいと言う
希望に包まれているからなのだろう。


全篇を通じて、
至るところにキッチンでの楽しい料理シーンがちりばめられ、
家族がそろってママの手料理を食べるシーンや、女友達を集めての食事におしゃべり、
そして男性へ振舞う手料理の数々。
幸せな光景のなかに食卓があり、キッチンがあり、手料理がある。
美味しい料理があたたかい人間関係の象徴になっているように見える。


料理を作る主人公を中心とした、あたたかな人間関係。
美味しい料理が人生を豊かにすると言うことが、するりと入ってくる。

メリル・ストリープの品格があり、人間味のある演技。
そしておいしそうな手料理の数々。
楽しそうなキッチンでの振舞い。


そうした要素が暗くなりそうな気持ちを明るく見せている。
幅広い年齢層に支持されそうな、ハートウォーミングストーリー。
豊かに生きることと、おいしい食事が、
見た目にも美しく結びついた、とても清々しい映画。

【書評】坂の上の雲

新装版 坂の上の雲 (1) (文春文庫)

司馬遼太郎の名作
幕末から明治のはじめに生まれ日露戦争で活躍した軍人、秋山兄弟とその青春群像を描く。


昨年末、NHKのドラマスペシャルでドラマ化された。
予算をしっかりかけた映像美、演出や衣装美術の緻密さは見ごたえがあった。
誰もがブロードキャストできる時代。
テレビ局などは上質なコンテンツ制作を手がけていかないと、
存在意義が薄れていくだろう。そんな中で、制作者の心意気を感じるドラマだった。



松山出身の秋山兄弟、兄・好古、弟・真之、そしてその友人・正岡子規の成長は
今の時代から見ると未知の出来事にあふれていてわくわくする。

明治軍人の国際感覚は現代においても勉強になる。
維新から世界の一等国を目指し、世界に認められるため国際法を厳守する軍人の姿。
欧米の文化を柔軟に吸収し、陸軍はフランス語やドイツ語、
海軍は英語やロシア語など語学の習得も貪欲に行う。
そして江戸から続く文化や教養の流れ。


例えば広瀬武夫は武官としてロシアの社交界で対等に渡り合い、
日本での海軍兵学校時代には柔道に明け暮れた。
柔道場で自身の気持ちを漢詩で歌うシーンなどは
国際社会を踏まえた上で、教養の深さを感じざるを得ない。



国際的な文武両道の姿は今の時代において学ぶ点が多い。



軍国主義を賛美は出来ないが、
戦争にモラルのあった時代。
自身の栄達と国の繁栄が一致した時代。


明治と昭和の軍の意識の違いもわかって面白い。


今の時代に一生を懸けて成すべき仕事とは何か?
現代の30代はこの小説を読んで、どんな行動を起こしていくのだろうか。

明治の勝利から昭和の敗北へ、近代日本の勃興を知る上で欠かすことの出来ない名作。

高尾山 トレイルラン&ピクニック

1月16日は午後から高尾山へ。
現在の住まいが京王井の頭線沿線なので、
手軽に自然を満喫できる高尾山はとっても便利。


ミシュランガイドに載ったからか、
外国人観光客が多い。
フランス語にドイツ語に登山道ですれ違う人々の多様な言語。


14:20に京王高尾山口駅に到着し、
稲荷山経由で山頂へ。
約50分で登頂し、THERMOSの魔法瓶から温かい白湯を飲み一息。


山頂から富士山方面の景色
雲間からこぼれる光がきれいだった。

都心方面
ビルは小さく、空は広い。
都会の空は思ったより広い。



高尾山にあるたこ杉と呼ばれる古い杉。
その横にひっぱりだこが設置されていた。
たこの造形がなかなか良い。彫刻として見てもかわいい。

頂上で一息ついて、さくっと下山。
16:19の高尾山口発の電車に乗った。