三日目は5合目から下山して浅間神社に参拝した。
丁度、しめ縄を燃やしていた。
境内に立ち込めた煙が逆行の光に浮かび上がる。
神社の厳かな空気が視覚的に演出されているようだった。
ここはどこを見ても『富士』の文字がある。
ご神木の名前にも富士の名が。
三日目は下山のみ。10時頃に下って馬返しを経由して浅間神社、駅まで歩いた。
富士山から浅間神社までは自衛隊富士山演習場の横を歩いていく。
タクシーに乗っていこうと思ったのだが、結局歩いて富士吉田駅まで道路を歩く事になった。
単調な道路を歩くのは退屈だ。
馬返しから2時間ほど歩いて浅間神社に着いた。
富士吉田の町は富士山を中心に町が構成されている。
道が富士山に向かってのびている。
町中で見つけた魅力的なお店。
日の丸と『金太郎』がぴったりで年季の入ったお店がとても素敵。
御師の家が多くある。
歴史の一部が現代に生きていて、日常の景色にとけ込んでいる。
消防団の事務所にある火の見やぐら。
車が下をくぐれるようになっていて、車社会への移行と人々の工夫が垣間みられる。
こう言う、工夫がとても魅力的に思えてついつい写真を撮ってしまう。
この町では鳥居も車でくぐる事ができる。
駅のすぐ近くにある鳥居。
そして鳥居の先には富士が見える。
細かな所に富士への思いが伝わってくる。
そして富士急線の車両もすごい。
ダイナミックなグラフィック、インパクト。
富士急行はアイデンティティの立て方がとても大胆。
遊園地もロゴも遊具の名前もはっちゃけていて勢いがある。
富士急行というだけで楽しいイメージを受ける。
地域住民の足としての役割と、
富士山への観光交通の役割をしっかり認識した上で、
思いっきりアミューズメント路線にCI(コーポーレーション アイデンティティー)を
強調したんだろうなと推測。
富士急ハイランドの絶叫マシンは「ドドンパ」とか「ええじゃないか』
とかネーミングが一貫してすごい。
今回は行けなかったけど気になるポイント。
帰り道、
中央線の車窓から離れて行く富士山が見えた。
三鷹あたり。
三日間、自分の生活の主役だった富士山が徐々に離れていく。
日暮れと共に、自分の意識もまた日常の生活に戻っていく。
今回の山行で富士山が前より好きになった。
今度は山頂まで登りたいなぁ。
【富士登山のレポート おわり】