Map of days

デザイン探検家の記録

WEB版「岳人」

http://www.tokyo-np.co.jp/gakujin/club/clb2009071402.html


以前、山岳雑誌「岳人」で紹介された厳冬期の八ヶ岳の写真。
岳友、わとそんさんが応募してくれたのですが、
webにもアップされていたので紹介してみます。


山は知れば知るほど、追いかけたくなってくるから不思議。
人はなぜ山に登るんでしょうね。


イギリスの登山家マロリーは
「そこに山があるから」
と答えていますが。


いつかは必ず死をむかえるのに、なぜ人は生きるのか。
と言う質問にも近い、普遍的で哲学的な命題ですね。


最近「神々の山嶺」という夢枕獏の山岳小説を読みましたが、
どうして人は山に登るのかを問い詰めているようでした。

結局、人生のように多様で、答えは一つではないのかもしれませんね。

自然は美しいけれど、人に容赦はしません。
優しいときもあるけれど、時として非情なほどに冷酷に人の命を奪うこともあります。
そんな時、人はきっと自然の厳しさをただ受け入れるしかないのかもしれませんね。


でも、人類の歴史を見ればわかるように、
人類史は自然との共存と抵抗の歴史でもあります。
家を建て、狩猟をし、土を耕し、住む場所を変え、厳しい土地へ適応していきました。
北極圏に住む人々や、砂漠に住む人々、海に住む人々、
厳しい自然の中に住む人間の逞しさは自然との共存と抵抗の歴史です。


山に入ると、人間の小ささを実感すると共に、
小さな自分が大きな自然に抵抗しようとする生命力を感じます。


切り立った長い稜線を小さい人間がちこちこと歩いていく様子は、
大自然と対峙する人間の意思が見えてきて、かっこいいものです。



山のように大きくて個人の力では、どうしようもない存在がある。
それでも自分の意思で立ち向かっていく。
そんな人の後姿は何をやっていてもやっぱりカッコイイですね。